
LONGiが軽量タイプモジュールを発表、低荷重市場に本格参入
太陽光発電の普及が進む一方で、依然として30%以上の屋根が荷重の制限により設置できないという課題が残っています。屋根の補強にかかる高額なコストが、グリーンエネルギーへの転換を望む多くの企業の前に立ちはだかっているのです。
そうした課題を解決すべく、LONGiはこのたび「Hi-MO X10 軽量タイプモジュール」を正式に発表し、低荷重が求められる産業・商業用屋根市場への本格的な参入を開始しました。

HPBC 2.0搭載、軽量タイプかつ高性能
Hi-MO X10軽量タイプモジュールは、LONGi独自のHPBC 2.0セル技術を採用。最大変換効率は24.8%、出力は最大560Wを実現しています。モジュール重量は7.2kg/㎡で、従来の一般的なモジュールに比べて30%以上の軽量化を達成しました。軽さだけでなく、安全性や発電性能にも優れた特長を備えています。
本モジュールに使用されているHPBC 2.0セルは、機械的強度が16%向上した「TaiRayウェハ」を基盤に、ストレスを48%軽減する「I型リボン」、さらに0BB構造により圧縮耐性が23%向上するなど、あらゆる面で高信頼性を実現しています。
より軽く、より省コスト、より安心
■ より軽く:屋根への負担を大幅に軽減
Hi-MO X10は従来の両面ガラスTOPConモジュールに比べて約42%の軽量化を実現。例えば、10,000㎡の屋根では34トンもの荷重削減が可能です。これにより、世界中の10億㎡以上の工場屋根が太陽光発電の恩恵を受けられると期待されています。
■ より省コスト:補強工事不要でBOSコスト削減
高変換効率(最大24.8%)により、同サイズで従来の軽量タイプモジュールよりも約140W高い出力を実現。構成部材や設置面積を最適化でき、BOS(Balance of System)コストの大幅削減が可能です。補強工事が難しい老朽化建物でも、設置のハードルが大幅に下がります。
■ より安心:軽くても品質はそのまま
モジュール背面にはH形補強リブを追加し、構造強度を向上。最大耐荷重は従来比で50%以上増加し、中央のたわみ量は半減。フレーム厚も5%アップし、積雪や強風時の変形抑制にも優れています。
さらに、背面フィルムの密度は50g/㎡向上し、密閉性・耐湿熱性・マイクロクラック耐性が強化されました。表面ガラスは厚さ1.6mmとしつつ、補強リブと厚フレームの組み合わせにより、前面3600Pa・背面2400Paの荷重に耐え、3.6mの新雪や風速35m/sの強風にも対応します。
差別化+用途特化で、新たな市場価値を創出
Hi-MO X10軽量タイプ・高耐久モジュールは、低荷重屋根市場における設置課題を根本から解決する製品であると同時に、LONGiが推進する「差別化+シナリオ特化」戦略の具体的な成果でもあります。
今後もLONGiは、「技術革新」と「製品開発」の両輪を軸に、さまざまなニーズに応えるソリューションを提供し続けてまいります。