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設備容量を変えずに発電量約1.3~1.5倍を実現—— HPBC 2.0が支える国内リパワリング事例

なぜ今、リパワリングが注目されているのか

日本の太陽光発電市場は、新規開発中心のフェーズから、既設発電所の価値をいかに引き出すかという段階へと移行しつつあります。
FIT制度開始から10年以上が経過し、多くの発電所では以下のような課題が顕在化しています。

  • 太陽光パネルやパワーコンディショナの経年劣化

  • 実発電量の低下による収益性の悪化

  • FIT残存期間を意識した投資効率の最適化ニーズ

こうした背景のもと、「設備容量(kW)を大きく変えずに、発電量(kWh)を最大化する「リパワリング」は、現実的かつ効果的な選択肢として注目を集めています。

リパワリングに求められるモジュール性能とは

リパワリングでは、新設案件とは異なり、

  • 敷地条件

  • 系統条件

  • 設備容量上限

といった制約がすでに存在します。
そのため重要になるのは、限られた条件下でどれだけ発電量を引き上げられるかという視点です。

この点において、高効率・高信頼性の太陽光パネルは、リパワリング効果を左右する重要な要素となります。

HPBC 2.0がリパワリングに適する理由

LONGi Solar が開発した
N型BC(バックコンタクト)技術 「HPBC 2.0」 は、受光面に電極を持たないBC構造を採用しています。

これにより、

  • 高い変換効率

  • 優れた温度特性

  • 長期安定稼働を支える高い信頼性

を実現。
特にリパワリングにおいて重要となる「同一容量での発電量向上」という観点で、大きなアドバンテージを発揮します。

今回の事例では、このHPBC 2.0技術を搭載した Hi-MO 9 が採用されました。

リパワリングを実施した発電所の概要

発電所名 : 小美玉市太陽光発電所

所在地 : 茨城県小美玉市竹原1601

運転開始時期 : 201511

リパワリング後の運転開始時期 : 20257

主なリパワリング実施内容 : 太陽光パネルとパワーコンディショナの交換、防草反射シートの敷設

FIT単価 : 40円/kWh

保有・運営 : 合同会社ひまわり(代表者:安川 隆浩/東京都千代田区)

企画 : 株式会社G&ECO(代表取締役社長:小島 盛利/東京都中央区)

設計・施工 : 株式会社アートコーポレーション(代表取締役:上田 亨/岡山県岡山市)

リパワリング実施前

リパワリング実施後

設備容量(システム太陽電池容量)

1063.8kW

1063.68kW

太陽光パネル(太陽電池モジュール)

220W×2276枚+245W×200枚+270W×1904

LONGi Hi-MO 9」 (型式:LR7-72HYD-640M640W)×1662

パワーコンディショナ

500kWパワコン × 2台

50kWパワコン × 20

地面の防草反射シート敷設

なし

あり

リパワリング効果の評価指標(日射量の条件差を補正)

リパワリング前後の1日の発電量推移の例(表)

リパワリング前後の1日の発電量推移の例(グラフ)

導入効果設備容量を維持したまま、発電量1.3~1.5倍を実現

茨城県小美玉市に位置する太陽光発電所(設備容量:約1.0MW)では、
経年劣化した太陽光パネルおよびパワーコンディショナの更新を中心としたリパワリングを実施しました。

リパワリング後の設備容量は約1,063kWと、ほぼ同等であるにもかかわらず、
2025年7~10月の発電量は前年同期比で137~155%と、大幅な改善を達成しています。

この成果は、

  • HPBC 2.0搭載高効率パネルの採用
  • 両面発電モデルの導入
  • 地表面反射率を高める防草反射シートの敷設

といった複数の要素が組み合わさることで実現したものです。

リパワリングによる事業性へのインパクト

本案件について、発電所の保有・運営者からは次のような評価が寄せられています。

「設備容量をほぼ変えずに発電量を大きく向上させることができ、
事業性の面で非常に大きな成果を得ることができました。
FIT残存期間は約10年ありますが、リパワリングに要した投資も約6.5年で回収できる見込みです。」

リパワリングは単なる設備更新ではなく、
発電所の収益性・資産価値を再構築する戦略的投資であることが、今回の事例からも明確に示されています。

まとめ:  既設太陽光発電所ストック × HPBC 2.0の可能性

日本には今後、リパワリング適期を迎える既設太陽光発電所が数多く存在します。
その中で重要になるのは、

「設備容量を大きく変えずに、生涯発電量をいかに最大化するか」

という視点です。

HPBC 2.0技術を搭載した高効率太陽光パネルは、
こうしたリパワリング市場において、発電量改善と長期安定運用の両立を支える有力な選択肢となります。

LONGiは今後も、リパワリングを含む日本の太陽光発電市場において、
高効率・高信頼性製品を通じた長期的な価値創出に貢献してまいります。