【SNEC 2025現地レポート】LONGi、次世代技術「HIBC」＆世界最高効率モジュールを発表
2025年6月11日、第18回国際太陽光発電展示会（SNEC）にて、LONGiは新たな技術革新としてHIBC技術（Hybrid Interdigitated Back-Contact）および、それを搭載した700W超えの高効率モジュールを正式に発表しました。
この最新モジュールは、業界初となる2382mm×1134mmのゴールデンサイズにより、700W以上の出力を実現。さらに、量産モジュールとしては驚異的な最大25.9%の変換効率を達成し、太陽光発電の新たな時代である「25%+時代」の幕開けを宣言しました。
HIBCとは？LONGiが世界に先駆けて量産化に成功
「HIBC」は、HJT（ヘテロ接合）とBC（バックコンタクト）技術の利点を融合させた次世代の太陽電池技術です。高低温環境下での複合パッシベーション技術を採用し、セルの変換効率と信頼性を飛躍的に向上させます。この技術を支えるのは、LONGiの継続的な研究開発への投資と技術革新への強い情熱です。
2025年4月、ドイツのハーメルン太陽エネルギー研究所（ISFH）により、HIBCセルは27.81%の変換効率を記録し、世界新記録を樹立しました。
LONGi董事長の鍾宝申（チョン・バオシェン）は次のように述べています：
「変換効率は、技術の灯台であり、製品の生命線です。LONGiは常に『同じ面積でより高い出力を』という考え方を持ち、技術の進化を追求してきました。」 |
出力密度という新たな視点：259W/㎡の価値とは？
発表された700Wモジュールは、従来の同出力帯のモジュール（例：2384mm×1303mm）に比べて面積を0.4㎡削減しつつ、出力密度は34W/㎡も上昇。つまり、1㎡あたり259Wという、これまでにない高効率を実現しています。
土地や屋根といった設置スペースが限られている日本市場において、これは非常に大きなメリットです。
また今回、LONGiは業界に先駆けて“出力密度（Power Density）”という新たな評価指標を打ち出しました。従来の「出力＝サイズ依存」という常識を覆し、「高出力＝高密度」の時代へと転換する一歩です。
“25%+時代”の本格到来と、業界からの評価
よく知られているように、PERC時代のモジュール効率は22%+、TOPConは23%+を実現しましたが、24%+の量産効率の扉を開いたのはBC技術です。
世界的太陽光研究の第一人者である、“太陽光の父”ことマーティン・グリーン教授も次のようにコメントしています：
「最新のセル効率ランキングでは、LONGiのHIBC技術が堂々の1位。BC技術への一貫した取り組みがこの成果を生み出したのです。」 |
今後の展望：社会全体への技術還元を目指して
LONGiは今後、BC技術を軸にさらなる技術革新を進めるとともに、産業界との連携を強化し、BC技術の社会的価値を広く届けてまいります。
出力密度・変換効率・設置面積のすべてにおいて最適解を目指すLONGiの挑戦に、ぜひご注目ください。
